サクラ大戦のレニに愛。テキスト中心、イラスト少々。シリアスとギャグ混在ぎみ。初めての方はAbout Meへ
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ミルキーウェイ・9
~君の隣に~
~君の隣に~
「貴女は…まさかレニ・ミルヒシュトラーセですか!?」
「はい、そうですけど」
賢人機関のパーティーは東京湾に停泊している客船で行われる。夜に行われるパーティーではあったが、翌日の昼頃にも軽く終了のパーティーを行うために一晩参加者は個室が宛がわれていた。この部屋は二人が「これは…」と無意識のうちに口から出てしまうほど立派なものだった。
「こんな所で出会えるなんて!!昔からとても貴女の演奏と歌が私は大好きだったんです!」
大神の腕に軽く手を掛けて歩くレニに、何人もの人が同じような言葉をかけてくる。さすがはトップスターであるというか、このように話しかけてくるファンへの対応はとても慣れているものだった。いつもの無口で無駄の無い話し方をするレニからは考えられないほど、まるでさらさらと小川の流れのように上品な英語が発せられる。
ときにイタリア語やスペイン語などの大神には分からない言葉で話しかけられるが、レニは焦った様子も見せずに受け答えていた。
「毎年春には貴女の公演を見にドイツまで行っていたのですが、最近は見れなくて残念だと思っていたのです」
「最近はあまりドイツにいないですからね」
それでも決まって最後に言っている言葉は大神にもなんとなく分かっていた。
「トーキョーから、あまり離れたくないので」
「大変そうだね、レニ」
「まさかこんなにも話しかけてくるなんて思ってなかった…こんなにも話しかけられると疲れるものなんだね」
「レニは世界中で有名だからだよ。さっきからものすごく有名な人ばかりに話かけられてるじゃないか」
「せめて英語とフランス語のときだけは代わって…英語はともかく、フランス語は話してて少し疲れるんだ」
「俺の大事な人だからあまり近寄らないでくれ…そういえばいいかい?」
「ばか…」
「大神君、少しいいかな?」
「あなたは…」
大神の背後から話しかけた男性に振り向くと、そこにはとてもよく見慣れた姿があった。
「迫水大使!お久しぶりです!!」
レニも大神が発した名前を聞いて、慌てて頭を下げる。
「こうやって正面からゆっくり話すのは初めてですね、私はレニ・ミルヒシュトラーセで…」
「いや、そんな大層な挨拶は不要だよレニ君。君の名前は、世界中で知らない人はいないくらい有名なんだからね」
「いっいえっ…そんなことないです。それに私と織姫が一昨年は大変なことを…」
「そんなことはもう過去の話だ。今はもうパリも元の姿を取り戻しているし、第一君たちのせいではないさ…それでレニ君、少し大神君を借りてもいいかな?」
少し困ったような顔をしたが
「どうぞ」
と一言だけ言って、小さくお辞儀すると気を利かせてか何処かへ歩いて行ってしまった。
「早く終わらせてあげないとね。大神君がついていないと、レニさんがどうなるか分からない」
迫水大使は呟くと、大神を先導し、パーティーの喧騒から離れた部屋へとたどり着いた。
「はい、そうですけど」
賢人機関のパーティーは東京湾に停泊している客船で行われる。夜に行われるパーティーではあったが、翌日の昼頃にも軽く終了のパーティーを行うために一晩参加者は個室が宛がわれていた。この部屋は二人が「これは…」と無意識のうちに口から出てしまうほど立派なものだった。
「こんな所で出会えるなんて!!昔からとても貴女の演奏と歌が私は大好きだったんです!」
大神の腕に軽く手を掛けて歩くレニに、何人もの人が同じような言葉をかけてくる。さすがはトップスターであるというか、このように話しかけてくるファンへの対応はとても慣れているものだった。いつもの無口で無駄の無い話し方をするレニからは考えられないほど、まるでさらさらと小川の流れのように上品な英語が発せられる。
ときにイタリア語やスペイン語などの大神には分からない言葉で話しかけられるが、レニは焦った様子も見せずに受け答えていた。
「毎年春には貴女の公演を見にドイツまで行っていたのですが、最近は見れなくて残念だと思っていたのです」
「最近はあまりドイツにいないですからね」
それでも決まって最後に言っている言葉は大神にもなんとなく分かっていた。
「トーキョーから、あまり離れたくないので」
「大変そうだね、レニ」
「まさかこんなにも話しかけてくるなんて思ってなかった…こんなにも話しかけられると疲れるものなんだね」
「レニは世界中で有名だからだよ。さっきからものすごく有名な人ばかりに話かけられてるじゃないか」
「せめて英語とフランス語のときだけは代わって…英語はともかく、フランス語は話してて少し疲れるんだ」
「俺の大事な人だからあまり近寄らないでくれ…そういえばいいかい?」
「ばか…」
「大神君、少しいいかな?」
「あなたは…」
大神の背後から話しかけた男性に振り向くと、そこにはとてもよく見慣れた姿があった。
「迫水大使!お久しぶりです!!」
レニも大神が発した名前を聞いて、慌てて頭を下げる。
「こうやって正面からゆっくり話すのは初めてですね、私はレニ・ミルヒシュトラーセで…」
「いや、そんな大層な挨拶は不要だよレニ君。君の名前は、世界中で知らない人はいないくらい有名なんだからね」
「いっいえっ…そんなことないです。それに私と織姫が一昨年は大変なことを…」
「そんなことはもう過去の話だ。今はもうパリも元の姿を取り戻しているし、第一君たちのせいではないさ…それでレニ君、少し大神君を借りてもいいかな?」
少し困ったような顔をしたが
「どうぞ」
と一言だけ言って、小さくお辞儀すると気を利かせてか何処かへ歩いて行ってしまった。
「早く終わらせてあげないとね。大神君がついていないと、レニさんがどうなるか分からない」
迫水大使は呟くと、大神を先導し、パーティーの喧騒から離れた部屋へとたどり着いた。
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