サクラ大戦のレニに愛。テキスト中心、イラスト少々。シリアスとギャグ混在ぎみ。初めての方はAbout Meへ
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薄いピンクの口紅が彼女によく似合う。
真っ白な肌に、その薄い唇によく映えて、とても綺麗に思う。
私には似合わないって、よく分かりきっていることだけれど。
私の色で着飾って?
真っ白な肌に、その薄い唇によく映えて、とても綺麗に思う。
私には似合わないって、よく分かりきっていることだけれど。
私の色で着飾って?
「口紅をすると、綺麗に見える?」
先日、少し前まではまるで赤ん坊のように何も日常のことを知らなかった少女に聞かれたことであった。
舞台役者としてそんな質問をしてもいいのかと聞きたくもなったが、彼女自身それに答える余裕も無かったであろうから、彼女には素直に答えた。
「綺麗に見てほしい人のことを考えて、選べばね」
なんだか文学的な表現になっていて、あとから考えるとそう答えた自分を恥ずかしく思う。
口紅、頬紅、ファンデーション…仕事であまり会えない姉と久しく会う度綺麗になっているのを見て、私もそんな化粧品に手を伸ばしたものだ。キラキラとして、手元に持っているだけで満足感を覚えたが、いざ化粧をしてみると他の人に見せるのが恥ずかしくて、ごしごしとこすり落としてしまっていた。今じゃ化粧をするのは当り前で、少し複雑でもある。(だってすっぴんで人前に出るのは礼儀知らずってものじゃない!)
舞台の上では当然のように化粧をしている花組だが、彼女やアイリスはまだまだ化粧をする必要だってないのだ。
そんなこんなで、久しぶりに“化粧”というものに着目しつつある。そんなときだった。
図書室のドアが全開でその部屋の来客者を伝えていた。図書室は本来静かに読書する場所、他の音を断絶するための扉が開いていることは少ない。
(いったい、誰が?)
そう思って図書室の扉まで歩を進め、部屋の中をのぞいたのだった。
「あら、マリアじゃない」
「あっ、かえでさん。…うるさかったですか?」
図書室の中ではマリアが窓を開けて、その窓のカーテンをタッセルでとめていた。
「いいえ、問題ないわ。空気の入れ換え?」
「はい…本に湿気は大敵です。たまにはこうやって空気を入れ替えてあげないと、本も駄目になってしまいますからね」
「いろいろとありがとね、マリア」
にっこりとかえではマリアに微笑むと、マリアもそれに微笑み返した。
「いいえ、大したことじゃありませんよ。それに、最近はレニがやっていることが多いですから」
「レニが?」
先ほどまで考えていた少女の名前が出てきて内心驚いた。まるで心の中を読まれたような気がしてドキドキするが、そんなことがあるはずないと自分に一瞬ため息をつく。
「昔読んだ本をもう一度読んでいるそうです。昔と今とじゃ、感想が違う、と」
「それは、変わるわね。レニなら…」
「そういえばレニに少し前聞かれたの。口紅をすれば、綺麗に見える?って…」
「口紅、ですか?」
「ええ。マリアなら、どう答える?」
マリアも突然の質問に困惑気味だった。化粧することが当たり前となった女性にとって、どんな口紅が、というよりも口紅根本がどう、と聞かれるほうが漠然とした話過ぎて答えるのに戸惑うのだろう。
「それは…困りますね」
またマリアがほほ笑んだ。
「初めて化粧したのは、舞台に立ったときですから。そのときはお化粧の指導をしてくれる方がいてくださって、その方が当然のように口紅をしてくれたので、まるで当たり前のようにそれ以降は…」
「確かに難しい問題よね、口紅が綺麗かどうかを考えてするものじゃないものね…」
帝国華撃団最年長女性二人組が、まさか少女の無邪気な質問にこんなにも大苦戦するとはだれも思ってもいなかっただろう。
「やっぱり気持ちが大切なんじゃないでしょうか。私の場合は戦場から舞台、と全く違う世界に来て、私たちを見に来てくださった方々に綺麗に見せたい、と…そういう想いでしたから。そういったピンポイントに綺麗か、という問題ではなくて、化粧をすること自体に意味があるような気がします」
「やっぱり、そんなものよね」
「でもマリアはとってもその口紅似合ってると思うわ。そのピンクの口紅、すごく羨ましい」
「ありがとうございます。かえでさんも、ピンクの口紅にしてみたらいかがですか?」
「私には…似合わないわよ。マリアみたいに肌が白くないし…すごく敷居が高くて」
マリアと同じものをつける自分だなんて、想像ができなくて。
「そんなことないです。やってみないと、分からないじゃないですか。似合うか、似合わないかなんて」
「化粧品のお店で何度か手に取ったことはあるけど…こんなにもあると使いきれないって思えちゃって、すぐに戻しちゃうの。ほら、使い切るのって時間がかかるから…」
「なら、今からつけてみますか?」
「ダメよ。私のわがままで、部屋まで取りに行かせるなんてできないわ」
「じゃあ、今からここで」
「え?」
そっと、マリアがかえでに唇を重ねた。
初めて化粧をしたころのように、誰かに見られるのが恥ずかしいと思った。
きっと、うっすらとマリアと同じピンクに染まった、自分の唇は
それでも拭えなかったけれど。
---------------------------------------
うごぉおおおおぉお、超はずー、何やってんだ私!!
たぶんこれが人生で初めてのマリかえだと記憶しています。
今の文章とは違うね…><
先日、少し前まではまるで赤ん坊のように何も日常のことを知らなかった少女に聞かれたことであった。
舞台役者としてそんな質問をしてもいいのかと聞きたくもなったが、彼女自身それに答える余裕も無かったであろうから、彼女には素直に答えた。
「綺麗に見てほしい人のことを考えて、選べばね」
なんだか文学的な表現になっていて、あとから考えるとそう答えた自分を恥ずかしく思う。
口紅、頬紅、ファンデーション…仕事であまり会えない姉と久しく会う度綺麗になっているのを見て、私もそんな化粧品に手を伸ばしたものだ。キラキラとして、手元に持っているだけで満足感を覚えたが、いざ化粧をしてみると他の人に見せるのが恥ずかしくて、ごしごしとこすり落としてしまっていた。今じゃ化粧をするのは当り前で、少し複雑でもある。(だってすっぴんで人前に出るのは礼儀知らずってものじゃない!)
舞台の上では当然のように化粧をしている花組だが、彼女やアイリスはまだまだ化粧をする必要だってないのだ。
そんなこんなで、久しぶりに“化粧”というものに着目しつつある。そんなときだった。
図書室のドアが全開でその部屋の来客者を伝えていた。図書室は本来静かに読書する場所、他の音を断絶するための扉が開いていることは少ない。
(いったい、誰が?)
そう思って図書室の扉まで歩を進め、部屋の中をのぞいたのだった。
「あら、マリアじゃない」
「あっ、かえでさん。…うるさかったですか?」
図書室の中ではマリアが窓を開けて、その窓のカーテンをタッセルでとめていた。
「いいえ、問題ないわ。空気の入れ換え?」
「はい…本に湿気は大敵です。たまにはこうやって空気を入れ替えてあげないと、本も駄目になってしまいますからね」
「いろいろとありがとね、マリア」
にっこりとかえではマリアに微笑むと、マリアもそれに微笑み返した。
「いいえ、大したことじゃありませんよ。それに、最近はレニがやっていることが多いですから」
「レニが?」
先ほどまで考えていた少女の名前が出てきて内心驚いた。まるで心の中を読まれたような気がしてドキドキするが、そんなことがあるはずないと自分に一瞬ため息をつく。
「昔読んだ本をもう一度読んでいるそうです。昔と今とじゃ、感想が違う、と」
「それは、変わるわね。レニなら…」
「そういえばレニに少し前聞かれたの。口紅をすれば、綺麗に見える?って…」
「口紅、ですか?」
「ええ。マリアなら、どう答える?」
マリアも突然の質問に困惑気味だった。化粧することが当たり前となった女性にとって、どんな口紅が、というよりも口紅根本がどう、と聞かれるほうが漠然とした話過ぎて答えるのに戸惑うのだろう。
「それは…困りますね」
またマリアがほほ笑んだ。
「初めて化粧したのは、舞台に立ったときですから。そのときはお化粧の指導をしてくれる方がいてくださって、その方が当然のように口紅をしてくれたので、まるで当たり前のようにそれ以降は…」
「確かに難しい問題よね、口紅が綺麗かどうかを考えてするものじゃないものね…」
帝国華撃団最年長女性二人組が、まさか少女の無邪気な質問にこんなにも大苦戦するとはだれも思ってもいなかっただろう。
「やっぱり気持ちが大切なんじゃないでしょうか。私の場合は戦場から舞台、と全く違う世界に来て、私たちを見に来てくださった方々に綺麗に見せたい、と…そういう想いでしたから。そういったピンポイントに綺麗か、という問題ではなくて、化粧をすること自体に意味があるような気がします」
「やっぱり、そんなものよね」
「でもマリアはとってもその口紅似合ってると思うわ。そのピンクの口紅、すごく羨ましい」
「ありがとうございます。かえでさんも、ピンクの口紅にしてみたらいかがですか?」
「私には…似合わないわよ。マリアみたいに肌が白くないし…すごく敷居が高くて」
マリアと同じものをつける自分だなんて、想像ができなくて。
「そんなことないです。やってみないと、分からないじゃないですか。似合うか、似合わないかなんて」
「化粧品のお店で何度か手に取ったことはあるけど…こんなにもあると使いきれないって思えちゃって、すぐに戻しちゃうの。ほら、使い切るのって時間がかかるから…」
「なら、今からつけてみますか?」
「ダメよ。私のわがままで、部屋まで取りに行かせるなんてできないわ」
「じゃあ、今からここで」
「え?」
そっと、マリアがかえでに唇を重ねた。
初めて化粧をしたころのように、誰かに見られるのが恥ずかしいと思った。
きっと、うっすらとマリアと同じピンクに染まった、自分の唇は
それでも拭えなかったけれど。
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うごぉおおおおぉお、超はずー、何やってんだ私!!
たぶんこれが人生で初めてのマリかえだと記憶しています。
今の文章とは違うね…><
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