サクラ大戦のレニに愛。テキスト中心、イラスト少々。シリアスとギャグ混在ぎみ。初めての方はAbout Meへ
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ミルキーウェイ・13
―青い鳥などいない―
―青い鳥などいない―
「…何が、目的?…ドイツ?国の信頼?それとも華撃団を使った世界征服とでも?」
「貴女ですよ。フロイライン・ミルヒシュトラーセ。貴女を不幸せにすることは絶対にしません。貴女が希望するのであれば帝国華撃団から貴女を除隊させることなんてしません。もちろん衣食住、富、名声、手に入れられないものはありません」
「私をいつもあなたの手の届くところに置いておきたいということ?かつて欧州で有名だった私と結婚してドイツを喜ばせたい?それとも、あなたが好きだという歌声で、毎晩枕元で歌ってあげましょうか?」
「どれも間違ってはいない。ですが…一番の望みは私と、私の愛した貴女の血を受け継いだわが国の光……ただ、それだけです」
「あははははは…そう。確かに一番現実的な願いだね。でももしあなたが私のところへ夜、訪れたとしても私はひどく拒絶するだろう。無理矢理にでも私を手に入れようとするのならば私は自ら命を絶つ。この身体、ヘル・オオガミ以外に捧げるつもりもない、そしてヘル・オオガミのためならどのようになっても私は構わない」
「ははは、なるほど。やはり貴女をヘル・オオガミから奪うのは一筋縄ではいかない、と。なら…」
「それに、あなたは今、私がヘル・オオガミを慕い始めた頃から気にしていたことを…私がヴァック・ストゥームの後遺症として一番不可能であると考えていることを易々と口にした」
「不可能、ですか…」
「私のこの不必要な部分を削られてしまったこの身体…いつ霊力が爆発するとも枯渇するとも分からないこの身体、そして何より、…」
目にいっぱいの涙を溜めながら、エーリッヒに心の内に秘めていたことを口に出す。
その表情を見て何も言えずに立ち尽くしていたエーリッヒの手を振り払うと、再びエーリッヒの目をにらみつけた。
「私の…ボクの…この身体が一般的な女性のように、遺伝子を人間的行動で未来に紡いでいくことができるとでも?!兵士と育てられた私にそんな機能が都合よく残されてるという甘い考えを持ってる?!」
一番近くのテーブルに置いてあった花瓶が大きな音を立てて砕けた。会場中がざわめき、ウェイターが片付けようと急いでその花瓶に駆け寄ると、花瓶に入っていたはずの水が全て凍り、その花瓶に生けられていた花さえも花弁が凍ってバラバラに割れているのが分かった。
「そうならよかったのにねっ!果たしてボクにあなたの望みが叶えられるかな?!答えはきっとナインだ!…きっとあなたの持つデータにもそう書いてあるだろうね」
エーリッヒの持っていたワイングラスが先ほどの花瓶と同じように音を立てて割れた。やはり中のワインは全て凍っていた。
「ボクは希望になんてなれない!未来なんて作られっこないんだ!…隊長どころか、あなたの未来さえ…私は与えることができない……」
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帝都は氷使いが多いですね。
「貴女ですよ。フロイライン・ミルヒシュトラーセ。貴女を不幸せにすることは絶対にしません。貴女が希望するのであれば帝国華撃団から貴女を除隊させることなんてしません。もちろん衣食住、富、名声、手に入れられないものはありません」
「私をいつもあなたの手の届くところに置いておきたいということ?かつて欧州で有名だった私と結婚してドイツを喜ばせたい?それとも、あなたが好きだという歌声で、毎晩枕元で歌ってあげましょうか?」
「どれも間違ってはいない。ですが…一番の望みは私と、私の愛した貴女の血を受け継いだわが国の光……ただ、それだけです」
「あははははは…そう。確かに一番現実的な願いだね。でももしあなたが私のところへ夜、訪れたとしても私はひどく拒絶するだろう。無理矢理にでも私を手に入れようとするのならば私は自ら命を絶つ。この身体、ヘル・オオガミ以外に捧げるつもりもない、そしてヘル・オオガミのためならどのようになっても私は構わない」
「ははは、なるほど。やはり貴女をヘル・オオガミから奪うのは一筋縄ではいかない、と。なら…」
「それに、あなたは今、私がヘル・オオガミを慕い始めた頃から気にしていたことを…私がヴァック・ストゥームの後遺症として一番不可能であると考えていることを易々と口にした」
「不可能、ですか…」
「私のこの不必要な部分を削られてしまったこの身体…いつ霊力が爆発するとも枯渇するとも分からないこの身体、そして何より、…」
目にいっぱいの涙を溜めながら、エーリッヒに心の内に秘めていたことを口に出す。
その表情を見て何も言えずに立ち尽くしていたエーリッヒの手を振り払うと、再びエーリッヒの目をにらみつけた。
「私の…ボクの…この身体が一般的な女性のように、遺伝子を人間的行動で未来に紡いでいくことができるとでも?!兵士と育てられた私にそんな機能が都合よく残されてるという甘い考えを持ってる?!」
一番近くのテーブルに置いてあった花瓶が大きな音を立てて砕けた。会場中がざわめき、ウェイターが片付けようと急いでその花瓶に駆け寄ると、花瓶に入っていたはずの水が全て凍り、その花瓶に生けられていた花さえも花弁が凍ってバラバラに割れているのが分かった。
「そうならよかったのにねっ!果たしてボクにあなたの望みが叶えられるかな?!答えはきっとナインだ!…きっとあなたの持つデータにもそう書いてあるだろうね」
エーリッヒの持っていたワイングラスが先ほどの花瓶と同じように音を立てて割れた。やはり中のワインは全て凍っていた。
「ボクは希望になんてなれない!未来なんて作られっこないんだ!…隊長どころか、あなたの未来さえ…私は与えることができない……」
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帝都は氷使いが多いですね。
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